東北を「ムスリムフレンドリー」な地域にしたい!【アリティーヴィー 高橋 郁弥さん】

2017年2月10日 | コンテンツ管理用ヨクスル

2016年6月2日(木)仙台で さぶみっと!ヨクスル in 仙台「仙台が盛り上がるためにWebのチカラで全力応援しようぜ!」が開催されました。

さぶみっと!ヨクスルは、全国6都市で開催し、地元でやりたいことがある人を地元のみなさんで全力応援するイベントです。

今回プレゼンターとして登壇していただいた高橋さんは地元仙台でインターネットTV局「アリティーヴィー」のソーシャルメディア戦略室室長として働いています。

「さぶみっと!ヨクスル in 仙台」において、ヨクスルプレゼンター(※)として登壇していただいての感想をお聞きしました。

※ヨクスルプレゼンター:さぶみっと!ヨクスルのイベントにて、自身が感じている地域の課題や地域に対してやりたいことを発表するプレゼンター。このプレゼンをもとに参加者はアイデア出しのディスカッションを行う。

01

僕の好きな東北と、僕の好きなムスリムの方々がフレンドリーになってもらいたい。

───今回はどのようなプレゼンを行ったのですか?

すこし自分の話をさせてください。
実はあの震災があったときに僕は地球の裏側のブラジルにいて、その時に自分のアイデンティティは東北にあると気づかされました。なぜなら「仕事を変えるとか、住む場所を変えるとか、ほとんどのことは自分で選ぶことができます。でも、自分が生まれる場所だけは選ぶことができない。だからこそ故郷は大事だ」と思ったのです。

故郷にUターン就職してからは、どうすれば東北に貢献できのるかをいつも考えるようになりました。
そして仕事を通じてインバウンド事業のリーダーをするようになり、これから増えるムスリム圏からのインバウンド需要の環境を整えること、つまり「東北をムスリムフレンドリーする」ことで、故郷に貢献できると思うようになりました。

そこで、今回は、「東北を「ムスリムフレンドリー」な地域にしたい!」というテーマでプレゼンさせてもらいました。

───ムスリムについて教えていただいてもよいですか?

ムスリムとはイスラム教徒の方々を指す言葉で、世界に約16億人いると言われています。
2100年にはキリスト教徒の人数を抜いて、世界最大勢力になるというデータもあります。
日本へ旅行に来るムスリムもここ数年増えてきています。しかし、せっかく日本へ旅行に来ても、宗教上の理由で豚肉とアルコールを口にすることができず、お祈りをする場所も不足しています。日本全体で見ると、十分なムスリム対応をできていないというのが現状だと思います。

対応の遅れには、受け入れ側に大きく2つの誤解があると僕は思っています。。

・ハラール対応には時間もお金もかかって、ハードルが高い
・イスラム教徒と聞くと、どうもイメージが良くない(イスラム国の影響で)

これらは情報が少ないことが原因で起こっている誤解で、事実とは全く違います。僕が、いまアリティーヴィーで情報発信をしているのは、それらの誤解を解決し、ムスリムの方々に安心して日本を訪れてほしいからです。

02

───なぜ東北をムスリムフレンドリーにしたいのですか?

プレゼンの時に説明したとおり、長期的にムスリム人口が増えると予想されています。
地域がムスリムフレンドリーになっておくことで、その需要を取り込めるという経済的な側面で東北も対応しておいた方がよいと考えています。

仕事でムスリム向け情報発信事業をすることになって、ムスリムの方々と交流することが増えました。彼らを知れば知るほど素敵な人たちが多くて、逆に日本のことも好きでいてくれている。

でも、ムスリムの方々の日本での暮らしを見ると、やっぱりいろいろと暮らしにくそうなことがあるのですね。

だから経済的な側面以上に、僕の好きな東北が、僕の好きなムスリムの方々とフレンドリーになって欲しいし、ムスリムの方々に暮らしやすい場所になって欲しいと心から思っています。

事業者と在日ムスリムの人との交流会

03

───プレゼンをしてどのようなアイデアが出ましたか?

ブレストの時に、僕のチームには、12、3名ぐらい居てくれて全員が発言してくれました。
面白くて非実現的なアイデアではなくて、真面目で現実的なアイデアが多かったので真剣に考えていただけていると感じました。
そして、やはりハラールについてわからない方が多かったので、質問とアイデアが交互に出たという感じでした。

ムスリムフレンドリーなお店を増やしたいわけですが、お店の人にとってメリットがないとムスリムフレンドリーになってくれないだろうという話がスタートとして出ました。
ただ、メリットといっても東北ではまだまだムスリムの方々が少ないので、「たくさん人が来て儲かる」とか速攻性のあるメリットを作ることは難しいです。

自分の体験を振り返ると、ムスリムの方々と毎週会っていて、そうするとメリットという部分ではなくて、人と人とがつながっている、メリットを超えた関係が生まれている。
だから、ムスリムフレンドリーになっているお店についても、まず自分と同じように、人と人とがつながってもらおう、というアイデアに絞られてきました。

今後、必ずムスリムのインバウンド需要が増えていきます。
今は、メリットがなくても、その時に東北が「つながり」で一歩先に進んでいるようになってくれていればよいわけです。

───最終的に選んだアイデアはなんでしょうか?

「事業者と在日ムスリムの人との交流会」です。
ムスリムのことを理解してもらうには、直接会ってもらうことが大事で、つながって貰うことが大事だと考えました。そして、それは自分もそうだったし、いまの仕事の延長線状でやっていくことも可能です。
これなら、僕が起点となって出来ることだと思いました。

04

───今回のイベントをきっかけにどのように展開していく予定ですか?

今回のイベントで、自分のアイデアに共感していただいた7名ほどの方からお手伝いの意思をいただきましたし、交流会ではさらに数名の方からお声をかけていただきました。

実は名刺交換した方の中でインドネシア(筆者注記:インドネシアは世界一のムスリム人口を抱える国)の方々と働いている方がいて、今度インドネシアコミュニティを紹介してもらうことになりました。
さっそくその方と一緒に御飯を食べながら企画を練ろうということになりました。

それから6月からはちょうどラマダンが始まるのですが、ラマダンを自分自身で体験してみる予定です。

ラマダン明けに、ムスリムの人たちは集まって食事会をするのですが、そこに僕も参加して僕のアイデアについてムスリムの人たちの感想を聞いてみようと思っています。
その感想を聞いた上で、まずは1回目を今月、さぶみっと!ヨクスルのブレストで紹介いただいたお寿司屋さんでやってみようと思っています。

最初は、数店からはじめて、来年の3月にはたくさんの事業者さんのお店で一気にイベントができればと思っています。

高橋さん、ありがとうございました

当プロジェクトの進捗はさぶみっと!ヨクスルのアプリ「ヨクスル JAPAN」でご覧いただくことができます。
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