実験の重要性と、それを阻む課題

2017年11月1日 | attrip


弊社はこれまで数多くの会社様のA/Bテストを支援してきました。その結果、A/Bテストが成功している企業には特有の特徴があることがわかってきています。

それは、実験を許容する企業文化です。

世界のリーディングカンパニーは、A/Bテストをはじめとする実験を活用することで改善活動を高速化し、イノベーションを生み出しています。製品のリリースやアップデートを効率的に繰り返せる組織になっているのです。

このシリーズでは、実験文化が根付いている企業の特徴や、実験文化を阻む課題、その解決方法を紹介いたします。

A/Bテストが成功している企業の実験文化

世界最大級のオンラインストリーミングサービスNETFLIXは、実験なしでは製品やサービスを変更することができません。NETFLIXは自社の開発ブログで次のように述べています。

全ての製品の変更は、一般に公開する前に厳密なA/Bテストプロセスを経ます。

実験に基づいたアプローチに従うことで、製品の変更が有力かつ能弁な従業員によって推進されるのではなく、実際のデータによって行われることを確実にします。

引用元:The Netflix Tech Blog April 29 2016

It’s All A/Bout Testing – Netflix TechBlog – Medium

毎年増収増益を繰り返しているNETFLIXでは、優秀な担当者や経営層のみが判断するのではなく、A/Bテストを用いたデータを元にして的確な判断をすることで企業の成長につなげているといえます。

実験せずして成功することはできない

先ほど紹介したNETFLIX以外に、FacebookやGoogle、Amazonといった企業なども必ずA/Bテストやさまざまな実験を用いて新機能をリリースし、アップデートを繰り返していることは有名な話です。

Amazon.comの共同創設者でありCEOのジェフ・ベゾス氏は、2015年に株主へ送った手紙のなかで次のように書いています。

大きなリターンは一般的な常識に反して賭けたときに得られることが多いものですが、賭けが当たるのは稀です。しかし、 100倍の利益を得られる可能性が10%でもあれば、10回のうち9回失敗したとしても、毎回その賭けに乗るべきです。

大きな利益を得るためには何度も実験をし、もし失敗しても成功するために努力するべきだと述べています。

実験はバナーだけの話ではない

A/Bテストというとバナーのテストを思い浮かべる方もまだまだ多いと思います。どちらのバナーが反応がよいかテストして、反応がよかった方を採用するというものです。

たしかに少し前までのA/Bテストはそうだったかもしれませんが、今は違います。WEBサイトにおけるソースのA/Bテストはもちろん、先進的な企業ではサーバサイドでも実験を実施しています。

ソースレベルの話だけでなく、企業として意思決定をする際にも実験は活用されています。

実験するのが難しい企業に見られる5つの課題

それにもかかわらず、ほとんどの企業で実験文化が根付いていないのはなぜでしょうか?
そこで、A/Bテストで世界最大のシェアを持つOptimizely社の調査でわかってきたいくつかの問題点を紹介します。

  • イノベーション文化の欠如
  • イノベーションを妨げるレガシーシステム
  • 複雑で時間のかかるシステム
  • 限られた内部リソース
  • リスク回避型組織

企業の体質として、リスクをとることを絶対にしないということが挙げられます。システムを古いものから変更できず、サイトを変更することができなかったり、そもそも変更するリソースがなかったりということが実際に問題になってきます。このような企業を「実験アーリーステージ型組織」と呼んでいます。

実験を高回転で実施できている企業の6つの特徴

一方、実験を高回転で実施して成長し続けている企業には次のような特徴があります。

  • 実験が深く企業文化に浸透していること
  • 自ら最適化のロードマップを作り仕事を進められる優れたチームづくり
  • 統括部署によるデータ収集や解析、さらにはリソースや工程の支援
  • 実験に特化したテクノロジーの利用(実験とインサイトの可視化に特化したもの)
  • ビジネスの成功に直結するデジタルパフォーマンスに関して戦略や指標が定義されていること
  • 学びや専門知識を蓄積し、学習とベストプラクティスの好循環を生んでいること

このような企業を「成熟した実験主導型組織」と呼んでいます。組織としてイノベーションを起こすための教育や、企業文化として実験をすることが根付いており、当然、実験するシステムやビジネス環境も整っています。世界のリーディングカンパニーは実験を活用することで改善活動を高速化し、イノベーションを生み出しているのです。

実験文化を根付かせるカギは?

このように、A/Bテストをはじめとする実験が成功している企業と成功していない企業の間には、根深いギャップが存在していることがわかります。

では、あなたの会社はイノベーションを起こせるような組織になっているでしょうか? そのような社内施策やシステムを用いているでしょうか? あなたの会社が根深いギャップを乗り越えるには、ビジネスモデルや組織構造、技術投資や社員教育など、今こそ変化が必要なのではないでしょうか?

 

次回のブログでは、実験をする上で大切な目標設定についてSalesforce様の取材したブログを公開いたします。

次回予告:Salesforceが目標管理・意思統一するシステムV2MOM

関連サービス:Optimizely 正規代理店イー・エージェンシー 日本公式サポートサイト

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ライター

大学卒業後、DJ KRUSH氏との仕事を契機に、Web業界に進む。 現在は"おもてなしを科学する"株式会社イー・エージェンシーに勤務。マーケティングチーム広報。 個人ブログのアットトリップ  https://attrip.jp/は、月間約200万PVである。 GAIQ(Google Analytics Individual Qualification)保有者

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