2008年10月01日
【社内対談】コンバージョン改善とレコメンドエンジンの狙い(前編)

イー・エージェンシーでは、8月に「レコメンドエンジン」と「マイクロコンバージョン改善」という二つサービスをリリースしましたが、まずそれぞれのサービスについて担当として簡単に説明をしていただいてもよろしいでしょうか?
簡単に説明すると、画像と行動の二つの切り口で商品情報をおすすめできるのが「レコメンドエンジン」です。
行動レコメンドエンジンは日本においても多数出てきていますが、正式サービスとして両方を同時に提供できるのは国内でもWレコだけです(2008年10月現在)。
少しだけ詳しく言えば、
・画像レコメンドは、ある画像の近似画像をおすすめする機能
・行動レコメンドは、利用者の行動ログからおすすめする機能
です。
マイクロコンバージョン改善は、サイトの流入から成約(問い合わせ~申し込み)までを、細かくステップに分けてそれぞれ効果を測定しつつパフォーマンスを改善していきます。
例えば、一口にショッピングカートといっても、ショッピングカートの最初から完了ページまでを細かく見ていきます。だからマイクロと言います。
またマイクロコンバージョン改善は、検証を重ねて実施していくので、「確実且つ堅実」にパフォーマンスを改善していけることが大きな特徴になります。
もう少し掘り下げた方が理解しやすいと思うので、サービスにしようと考えた狙いと背景を聞かせていただいてもよろしいでしょうか?
そうですね。
もともと、すべてのウェブは『静的なもの』→『動的なもの』に変わっていくだろうと
いう考えがあり、レコメンドエンジンはその変化への回答の一つだなと思ってました。
ドラゴンフィールドでは、自社メディアをいろいろ作ったり(「もごもご」や「JOBJIN」など)、大手メディアサイトの運営を一部担っていたりするのですが、そういったメディアで一方通行の情報提供をしているとユーザー側とサイト運営側との間に行き詰まりを感じるようになってきていたのです。
うまくコミュニケーションできないというか。
そこでドラゴンフィールドとしては、いろいろなウェブサイトに導入ができて、かつユーザー側とサイト運営側の間にコミュニケーションを作り出せるサービスを何か作りたいと思っててました。 それは、静的なものではなくて動的なエンジンであるべきで、結果『レコメンドエンジン』になったというわけです。
田中)僕の方でも「コミュニケーション」という視点ではないけれど、ウェブ制作にある意味「行き詰まり」を感じていました。
2年か3年ぐらい前ならウェブ制作というと「情報構造を設計し、デザインやHTMLを作り“立ち上げる”こと」がゴールだったと思います。でも、最近はトレンドが変わって来ていて、当たり前ですが「ビジネス成果を達成すること」が求められてきています。
これはすごくよく感じる変化。
もっと簡単に言うと、ウェブサイトがバナーとかリスティング広告とか“AD”の考え方にすごく近づいて来ていて、それはサイト制作の領域でも当然になってきているというのが現状だと思っています。
そういう意味で、サイト制作のポイントは「作ること」から「成果を出す」ということにシフトしていてその解決策のひとつが、『マイクロコンバージョン』だと思っているわけです。
ちなみに、レコメンドエンジンとマイクロコンバージョンはどこかで繋がっているものでしょうか?
野口)すごくつながっています。
ドラゴンフィールドではメディアそのものをやっているのですが、メディアをやってると多種多様なユーザーさんに応えることが重要、でも一方で効率よく成果を出すってことも求められる。
では、例えば1ヶ月に1000人のユーザーが訪れるサイトがあったとして、それぞれ個別のユーザーさんに最適な導線を持つページを静的に作ってあげるとしたらROI的に破綻します。
そのジレンマが行き詰まり感になるわけですが、では解決策はないかというと、そうではない。システムを活用して人の手を解さずに自動最適化するという仕組み、つまりレコメンドエンジンがこの悩みを解決してくれます。
1人のスペシャルユーザーさんに対しての、オーダーメイドページはつくれないけれども、1000人のユーザーさんに対して、平均的に最適な解をもったページは提供することができる。
ランディングページや主要導線だけを徹底して改善するという手法ではないけど、自動最適化によって全体底上げ的なコンバージョン改善はレコメンドエンジンは得意だと思います。
そういう意味で、レコメンドエンジンは、マイクロコンバージョン改善のための一つの手法といえるよね?
言えるね。
マイクロコンバージョンでは、ステップを細かく分けて改善を進めていきますが、膨大なページのあるサイトでは、野口の言った理由と一緒ですべてのページに手を入れることはできなくなります。
そういうページは、どうしてもマイクロコンバージョン改善の対象からはずす必要が出てきます。
レコメンドエンジンは、制作者の手によって改善しつくせない部分(つまりマイクロコンバージョン改善の対象からはずさざるえないページ)も自動化によって少ないコストで最適化してくれます。ユーザー行動ログを元に傾向を押さえることで、コミュニケーションロスを発生させないうまい仕組みだと思います。
レコメンドエンジンとマイクロコンバージョン改善の合わせ技が最適解だと思います。
そうだね、アマゾンだね。
でも、今起こっているトレンドの変化は、アマゾンみたいな有名で先進的なウェブサイトだけが導入していれば良いということに留まらなくて、普通のウェブサイトでもレコメンドエンジンとかを入れないといけなくなって来たことだと思う。
もちろん、5ページとか、10ページとかのサイトならいらないかもしれないのですが、数百ページを超えてきたら必要になると思います。そして、それぐらいの規模のサイトが普通にあるのが現状というわけです
マイクロコンバージョンで言う成果については、ウェブサイトの担当者がAdwordsを使うようになってきた頃から「成果の管理」ということが広く意識されてきたと思ます。やっぱり、2年か3年ぐらい前ということになると思います。
田中)マイクロコンバージョンについては、ウェブサイトへの流入から成約までというレベ
ルで言うと、あまり公表されていないだけで少なくともウェブサイトの流入=リスティング広告~ランディングページという部分で、当たり前のように意識されているしウェブサイトへの流入から成約(つまり、ウェブサイトに入った後)についても範囲が広くなっただけだと思います。
逆に言うと、さまざまな対策を施す大規模なリニューアルをすると、結局どの対策がどれくらい効果をもたらしたかわからないから手を出しづらくなっていると思います。
さらに言うと、コーポレートサイトのリニューアルはそもそも「コーポレートサイトの成果って?」という定義がはっきりとしないことも多くなかなか難しいという気がしています
一方で、成果と切り離して、管理コストを抑える対策、つまりCMS化に見られるプラットフォームとしての再構築が増えてきている気がする。
成果がはっきりしないのでコーポレートサイトリニューアルはコスト対効果があいまいになっているというのが現状なんだろうね。
ちょっと話がずれたかな。
マイクロコンバージョン、レコメンドエンジンは、そういった変化に対するニーズに合わせてサービスになったということですね。
ちなみに成果が求められるという傾向というのは今後も続きますか?
ウェブ制作のノウハウも世の中に浸透してきているし、企業の担当者のリテラシーは確実に高くなってきていると思います。
効果測定の環境も整ってきたし、ウェブにかける予算も増えてきました。
そういう背景もあって、成果に対する評価はシビアになってきている感じがします。
僕もやっぱり2年前ぐらいからそう感じるようになってきてます。
特に、僕が多く関わっているEC(ダイレクトマーケティング)、不動産、金融といった業種では、その傾向が他の業界より早かったと思いますし、それが一般の企業でも普通になってきたと思います。
だから変わらないですね。
そうだね。これは変わらない。
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