■概要
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- 日程:2019/4/9~4/11
- 場所:サンフランシスコ Moscone Center周辺施設・ホテル等
- 参加者:イー・エージェンシー クライアントサクセスマネジメント部 副部長 川島雅幸
こんにちは、イー・エージェンシーの川島です。
先日の、多くのお客様に参加いただいた(株)イー・エージェンシー主催セミナーでも紹介させていただきましたが、Google Cloud Platform に特化したイベントである「Google Cloud Next’19」が 4/9 ~ 4/11 にサンフランシスコで開催されました。クラウドによる新しいビジネスチャンスの創出やスキルアップなど、クラウドの最先端を体験できるイベントにわたくし川島が参加してきました!
既に公式ブログなどでも紹介されておりますが、このレポートにて少しでも雰囲気が伝わればと思います。
4つにわかれた会場と3つのホテルで、展示や各種セッションが行われていました。
イベントのターゲットがよりユーザー企業向けにもフォーカスされていることにより、イベント自体が拡大していっているようです。
イベントを通じてPushされていた点
- 「データのクラウド」から「企業のコンピューティングをすべて包括できるクラウド」へ
- マルチクラウドを含めた企業のクラウド化戦略に合わせてGCPを活用できる点を強調していました
- 新サービス「Anthos」を利用することで、企業は「Write once, run anywhere」を実現できるとともに、SAPやADなどの企業の基幹となるシステムをもGCP上での動作を実現しており、データだけでなく総合的なクラウド環境としてのGoogleCloudをアピールしていました
- また、各業種のトップ企業に対してすでにコミットしてきており、具体的な事例などを業種別のセッションで展開していました
- 業種別にみた特に注力する業種は、「リテール」
- Googleが「データはあなたたち自身のものであるべきです」と語っていたのが印象的でした
ブースや参加者の傾向
これまでのデータ・AIを主体とした構成から、業務システムやネットワーク、セキュリティ等、企業のシステム全体に対する様々なブース、展示が見られました。
業界別にGCPを活用したソリューションの体験型展示があるなど、基調講演の通り、より顧客にフォーカスされた展示が多くありました。
データ、AI系のブースも負けじと多数展示されており、Cloud TPUの実機等はかなり参加者の目を引いていました。
また、これまで大手のクラウドプラットフォームとあまり良い関係ではなかったオープンソースソフトウェアの開発ベンダーのブースも多く、Elastic/Confluent/Redisなどクラウドでシステム構築する上でも重要なミドルウェアの出展がみられました。
所感
- 各ブースでもお酒や食事をしながら話す人や、キーノートが表示されている大型モニター周りの床に座り込んで見ている人など自由の国を実感しました。あちらこちらの壁際でも座り込んでノートPCを開きながらコードを打っている人もおり日本でのCloud Nextとはひと味違う雰囲気でした。
- 日本から参加している人などはその場で速報を書いている人も見られ、実際ネットに多くの最新情報が流れていく様を身近に感じ、時代の流れの早さを痛感したイベントでした。
- Google以外のベンダーのセッションでも、Googleのプロダクトへの理解が深く、効果的に使いこなしていた。GCP自体が組み合わせて効果を発揮するサービスが多いので、各種サービスへの深い理解に課題があると感じました。
- つたない英語でも、技術用語を把握していれば意思の疎通ができ、技術のグローバルさをあらためて感じました。
おわりに
イー・エージェンシーとしても、クライアントのみなさまから様々な相談を受けるなかで、GCPを活用したソリューションをおこなっていますが、今回のGoogleCloudNextに参加し、さらなるクライアントサクセスに向けたビジネスディベロップメントの発想に触発をうけたカンファレンスでした!
■新サービス・アップデート情報(一部抜粋)
●Anthos(アントス)
- AWSやAzure・オンプレミスなど様々な環境上で、GoogleCloudの延長で単一でシンプルな管理を行えるサービス
- Anthosを利用することで、共通のコード・共通のインフラ・共通のセキュリティ・共通の支払いなど、簡素化され一貫したオペレーションで、企業は事業価値に集中できる
- 企業のマルチクラウド戦略を支援する
- CiscoやVMWareなど、さまざまなインフラ系企業をパートナーとして実現
- 正式リリース
●12TB VM(SAP向けVP)
- 様々な環境上で運用されているSAPの基幹システムを、GCP上で実行できる
- 世界初のメモリ容量
●Integrated OpenSource Ecosystem
- 有力なオープンソースをGCP上でフルマネージドで利用できる
- 統一されたコンソール・統一された支払い・統一されたサポート
●Traffic Director
- サービスメッシュ/マイクロサービスで構築されたシステムの、様々なリージョンで動作するコンテナ/VM間の相互通信を、シームレスに制御するサービス
- サイドカー方式で適用されるプロキシにより、アプリケーションに手を加えることなく、サービスメッシュの複雑な管理や耐障害性を助ける
●Cloud Run
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- Dockerなどで作成されたHTTPでステートレスなコンテナを、サーバーレスかつフルマネージドで実行できるサービス
- コンテナ上のコードを実行するためランタイム制約がなく、GCF/GAEで実行できない環境・既存リソースなどを活用することができる
- WebやAPI、ホストする環境として使える
- 最大実行時間15分
- CPU数やネットワーキングに制約があるため、制限を受けたくない場合はCloud Run on GKEを使うとGKE側のリソース制限が適用され幅が広がる
- 現状us-central-1のみ提供、Cloud Run on GKEはクラスタのコストがかかるため、現状は国内リージョン等への提供待ち?
- フルマネージドの範囲と自由度的には、以下のように説明されてました
GCF < GAE < Cloud Run < Cloud Run on GKE < GCE
●Google App Engine
- PHP7.2 / Go 1.11 / Node.js 10がβからGAへ
- Serverless VPC Access:
Compute Engineなどで利用できるVPCネットワーク内にGAEを含めることができるようになり、今まで利用できなかったMemoryStoreなどと接続できるようになる
●Cloud Tasks / Cloud Scheduler
- βからGAへ
- キューやスケジューリングによるタスクの実行が、GAEでなくてもやりやすくなった
●Cloud Functions
- Python 3.7 / Node.js 8 / Go 1.11がβからGAへ
●Cloud SQL for SQL Server
- CloudSQLでMicrosoft SQL Serverが実行可能に
●Managed Service for Microsoft Active Directory
- GCP上でActive Directoryが構築可能になるサービス
●Cloud Data Fusion
- Googleが買収したCDAPというサービスがベース
- 視覚的なインターフェースでETLパイプラインを作成できる
- Cloud DataProc上で動作する
- 非GCPのデータに対するコネクタも提供さえており、AWSやオンプレの様々なデータをGCP上にとりこむことができる
- BigQueryでデータを取り扱う為の手段として、現状のプロセスに置換する形で大いに利用できる
●BigQuery定額プランを500slot単位で提供
●BigQuery Datawarehouse Migration Service
- Teradata / AWS Redshift / Amazon S3からのデータ移行ツール
●BigQuery BI Engine
- BIツールからBigQueryを使用する際に、並列実行性の高いインメモリクレイに対応し、1行以下でレスポンスを提供するサービス
- まずはDataPortalに対応する。TableauなどパートナーBIツールも対応予定
●Data Portalの機能強化を予定
- チャートの多次元フィルタリング
- ドリルダウンビュー
- コネクタの増強
など
●BigQuery Storage API
- gRPC経由で、高速にBigQuery上のデータをバルクで取得できる
●AutoML Tables and ML models
- BQMLと同様に、表形式のデータに対する予測モデル作成を、視覚的かつBQ外のデータにも適用できる
●Data catalog
- GCP上で保持しているデータに対してメタデータ検索を提供
●Recommendation AI
- 製品カタログと、検索・表示、カートに入れるなどのユーザーイベントを元に、専門的な知識を必要とせずに商品のレコメンドを提供できる
●Vision Product Search
- 商品画像に対して商品検索できる
●Contact Center AI
- 昨年Google I/Oで発表があった、duplexと同様の技術を使用
- コールセンターをAIエージェントを用いてオペレータの負担を軽減する
●Cloud Code for IDEs
- JetBrainsのIDEやVSCodeに対してプラグイン拡張を提供し、よりデプロイ・デバッグや各種サービスをより利用しやすくした
▼Google Cloud Next’19に関しての情報はこちら
Google Cloud Platform Japan Blog
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