2007年05月18日
帰ってきたLifehack ~ 季節が変わっても、僕の環境は変わらない~
森藤 将武
株式会社イー・エージェンシー
新年度になり、新入社員が入ったり人事異動があったりと、1年で最も環境の変わる時期を迎えました。新鮮さの反面、変化に戸惑う日常を送っているのではないでしょうか。とはいえ、環境が変わってほしくないものは人それぞれあるもの。特に仕事をするPC環境がガラッと変わってしまうと案外効率が落ちてしまうものです。
そこで使えるのがUSB接続のフラッシュメモリ。
大容量化が進み、価格もこなれてきました。先日バッファローから16GBで2万円程度のフラッシュメモリが発表されましたが、ここまで来ると単なる記憶媒体として使うだけではもったいない気がしてきます。
フラッシュメモリと言えば、ちょっとした文書データやプレゼンデータを持ち運ぶ手段として用いられてきたのですが、これだけ大容量化が進むと「環境」すら持ち運ぶことも十分可能になってきたのです。
・USB2.0対応 シリコンHDD|SHD-U16G
http://buffalo.jp/products/catalog/storage/shd-u/
(※:シリコンHDDという表記が紛らわしいような気もする)
外部ストレージとしてフラッシュメモリを使い倒す
■ブラウザーを持ち運ぶ
これは既に多くのソフトが対応しています。
チェックしておいたサイトを別のPC環境で見たいときには、ソーシャルブックマークサービスを使えばいいのですが、ブックマークだけではなく使い慣れたブラウザーと環境も持ち運ぶことができれば効率よくブラウジングもできるでしょう。
また、他人のPCを使うと履歴を残ってしまうのもちょっと嫌な感じです。履歴があると困る人いませんか?
フラッシュメモリ用ブラウザーの代表格としては、
・Mozilla Firefox, Portable Edition
http://portableapps.com/apps/internet/firefox_portable (PortableApps.com)
・Portable Sleipnir
http://www.fenrir.co.jp/sleipnir/
の2つが挙げられます。
懐のフラッシュメモリには常にマイブラウザ。サッと取り出し、「人のPCを使うなんて僕のセキュリティ観が許さなくってさ。フフフ」と一言。必ずや、できるビジネスマンに見えるでしょう。
テキストエディタを持ち運ぶ
レジストリを触らないソフトであれば、従来から可能でしたが、「どうしても秀丸じゃないと合わない、使いたくない」という熱烈なファンが多いのもまたエディタ。
そんな人は「Schwertkreuz」を使うことで秀丸すら持ち運ぶことができます。
・Schwertkreuzi
http://www.infsys.cne.okayama-u.ac.jp/~n-kato/
works/schwertkreuz/index070404.html
(参考記事)
レジストリを使うソフトをUSBメモリで持ち運べるようにする「Schwertkreuz」
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/12/19/schwertkreuz.html
(窓の杜)
秀丸以外にも、FireFox、ThunderBirdを持ち運ぶことが可能のようです。
■電子メールソフトを持ち運ぶ
「取り急ぎ、直近のメールだけ取りたい!」「あのメール、何て書いてたっけ・・」
などと一言にメールを見たい目的はシチュエーションによって微妙に違います。
・とりあえずメールが見たい
とりあえずサーバに届いているメールを取りたい時は「nPOP」を使います。
サーバー上のメールが表示されるので、受信時にいろんなところに散乱してしまうこともありませ
ん。また不要なメールを削除する際にも使えます。
ケータイであれば、以前紹介したiアプリ版「i-nPOP」でケータイから確認することも可能です。
・nPOP
http://www.nakka.com/soft/npop/
・ちゃんとメールを残しておきたい
フラッシュメモリの大容量化に伴い、先の「Schwertkreuz」で「Thunderbird」
を持ち運ぶことも可能になりましたが、「Ceedo」を使えば「Becky!」すら起動するようです。
(参考記事)
・USBメモリでBeckyを持ち運ぶ
http://osada.bz/PermaLink.aspx?
guid=f2faa3aa-bee6-4ac8-aa1f-2cea17c49df4
(よさだやぐぶろぐ)
■暗号化ソフトを持ち歩く
「めんどくさい」よりも「セキュリティ」という言葉が好きなあなたにはレジストリ未使用でそのまま持ち運べる暗号化ソフトをご紹介。ファイルは暗号化して送信しないといけない、というクライアントも多いはず。
そんな時にフラッシュメモリ経由で使えると便利ですよね。
・ED
http://type74.org/
・アタッシェケース
http://homepage2.nifty.com/hibara/software/atcs.htm
(※:.iniファイルの設定が必要)
■もう、いっそのことOSごと持ち運ぶ
「BOOT革命/USB Memory」というソフトを使うことで、OSごと持ち運ぶという選択肢もあります。フラッシュメモリにインストールしたWindowsを起動させることができます。
・BOOT革命 / USB Memory Ver.1
http://www1.ark-info-sys.co.jp/products/products_pc/bootusbm1/
(アーク情報システム)
必ずしもWindowsでなくてもよい、という方であれば、先日発売された「Wizpy」もフラッシュメモリではありませんが、USBで接続したデバイスからLINUXを起動させることができます。
・Wizpy
http://www.turbolinux.co.jp/products/wizpy/
“プチ”シンクライアント構想
シンクライアント(Thin client)は、ユーザー側のマシンには必要最小限の機能とデータを持たせ、データは主にサーバに置いておくことで、セキュリティと利便性を確保するという考え方です。たとえば、ブラウザーでWebメールを読むこともシンクライアント的なアプローチと言えます。
このシンクライアント的環境もフラッシュメモリで実現することが出来ます。個人環境を丸ごとフラッシュメモリに入れてしまい、会社で「朝来た者から好きなところに座る」と自由な座席を実現することも可能です。全てをノートPCに変える必要もありませんし、出張の際もフラッシュメモリだけ持ち歩く、なんて時代が来るかもしれませんね。
フラッシュメモリひとつで移動、手ぶらで通勤、という生活をこの週末からはじめてみませんか?
┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
■株式会社イー・エージェンシー https://www.e-agency.co.jp
森藤 将武
最近移動が多いので、なんとか荷物を減らせないかなと思って書いたのですが、
個人情報保護の観点から、ウチの会社ではUSBメモリは禁止でした。
大容量のものを購入予定だっただけに、残念です。
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