1,980円でできるLifehack ~ FONで格安に無線LAN環境を整える

2007年1月25日 | 広報・PR・イベント運営担当

2007年01月25日

1,980円でできるLifehack ~ FONで格安に無線LAN環境を整える

森藤将武
株式会社イー・エージェンシー

FONってなに?

自宅で無線LANを使っている人はいると思いますが、そのときにこのように疑問を感じたことはありませんか?

「隣家の人は、この無線LANを使うことはできないのかな?」

 もちろん無線LAN毎に、認証がかかっているので、いくら電波が出ていようとも隣の人が、自分の無線LANを使うことはまずできません。それではみんなが無線LANの認証を解除し、誰でも使えるようにしたら、どうなるでしょうか?

 「FON」はその考えを具現化したもので、個人が自宅にFONルーターを設置し、それぞれ無線LANのアクセスポイントを開放・共有することで、草の根ネットワークを構築しようとする試みです。

・FON
http://jp.fon.com/

 アクセスポイントの開放レベルによって、「Linus」(ライナス)「Bill」(ビル)「Alien」(エイリアン)の3形態があります。 Linusは自分のアクセスポイントを無料で提供しますが、その代わりに世界中のFONアクセスポイントにて無料で無線LAN接続することができます。 Billは、Alienに対し有料にてアクセスポイントを提供できます。Alienは、ワンデーパスを購入することによって、自分がアクセスポイントを
提供していなくても、アクセスポイントにアクセスすることができます。(※日本では、Linusだけ提供されています)

FONで無線LAN環境を構築する

 昨年12月から日本でもサービスが開始されたので、早速FONルーターを購入してみました。価格は1,980円(税込み)。これに送料と代引き手数料がかかります。ちなみに12月19日注文で、届いたのは1月20日。1ヶ月待ちでした。大人気です。

 これを自宅のブロードバンドルーターにLANケーブルで接続するだけで、無線LAN環境のできあがり。現在、Nintendo DS、Wii、PS3などなどゲーム機はほとんど無線LAN対応していますが、自宅のルーターが有線LANのみだったために悲しい思いをしている人も少なくないのでしょうか?

 現在無線LAN対応のブロードバンドルーターは安くても5,000円はしますので、その半額程度の出費で、無線LAN環境が構築できるFONは魅力的なアイテムと言えます。とはいえ、FONを使うことは、その無線LANの帯域のいくばくかを第三者に開放することが前提です。どれくらいの帯域を開放するかは設定できますが、非開放設定はできません。

 そこで、気になるのはセキュリティですが、一般ユーザーがアクセスできるネットワーク(Public)とルーター所有者がアクセスするネットワーク(Private)を分けることでセキュリティを保っています。しかし、Publicには重要な情報をやり取りするような使い方をすべきではありませんので、外出先でバリバリ仕事をしたい!というような用途では使わない方が賢明です。

色んなデバイスで試してみる

実際にいろいろと繋いで遊んでみました。

(1)自宅のルーターに繋いでみた
   何の設定もなく、Let’sNoteであっさりと接続できました。

(2)PCだけでは寂しいので、他の端末で
 ・Zaurus
  ここ最近使っていませんでしたが、久々にZaurus SL-C760+無線LANカードでもAP名を指定すれば、Public領域にあっさり接続できました。

 ・Nintendo DS Lite
  弊社グループ長に貴重なDS Liteをお借りし、DSブラウザで接続してみたところあっさり接続できました。

 という感じでFONにいろいろな方法で接続をしてみました。壁の種類や距離、ルーターの角度によって接続しやすさが変わってくるようですが、今後の普及次第では「どこでも高速Webブラウジング」が実現できるのではないでしょうか。
 有効距離の短さは、アクセスポイントの数でカバーする(PHSみたく)、という程度まで普及すると実用性を帯びてくるかなと思います。

 そして、FON Mapsを頼りに、Publicなネットワークへの接続を試みました。
仕事帰りに何をしてるんだという思いを振り切って、(しかも当日はスーツ着用で)DS Lite片手にPublicネットワークに接続を試みました。Maps上で確認したアクセスポイントは自転車で15分程度の距離でしたが、ネットワークが見つからず泣く泣く断念。

・FON Maps(地図上でFONのアクセスポイントを確認できる)
http://maps.fon.com/

FONの問題点

 アクセスポイントを開放するといっても、個人が契約しているプロバイダーの帯域を又貸しするのと変わりません。借りているアパートの一部を別の誰かに貸す、ってことと変わりがないのです。料金を取っていないから許されるわけではないので、注意が必要です。

 まだFONがそれほど普及していないので、様子見しているプロバイダーがほとんどですが今後普及数によっては、何らかの規制がかけられる可能性もあります。
なお、06年12月上旬時点での大手プロバイダーの反応は下記ブログが詳しいです。

・FONが使えるプロバイダを求めて
http://d.hatena.ne.jp/blackjapan/20061206/FON (えぴたふ)

FONのビジネスの可能性は?

 FONのPublicネットワークに接続する際には、ログインページからログインすることが必要になりますが、各FONルーターごとに自分のWebサイトのURL・ウェルカムメッセージを掲載したり、Flickrから写真を引っ張ったりすることができます。

 たとえば道の駅や休憩所にFONを設置すると、街や名産の紹介・・・なんてことがFONを使ってできてしまいます。こういったビジネスや広告も出てくるのかもしれません。FONが普及することで、ますますユビキタスなネットワークが近づいてきます。
 2、3年後には街中で高速ネットワークに接続し、オンラインで買い物・音楽を聴く、なんてことが普通になっているのかもしれません。

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