モバイルコマースを勝利に導く5つの鉄則 ~ 携帯電話に今、何が起きているのか?(3)

2007年7月12日 | 広報・PR・イベント運営担当

2007年07月12日

モバイルコマースを勝利に導く5つの鉄則 ~ 携帯電話に今、何が起きているのか?(3)

佐藤 文彦
株式会社イー・エージェンシー

(1)大手ショップのデコメールから学ぶ

 弊社が、ハデメール(デコメール(モバイルメール向けのhtmlメール)の一斉配信サービス)を開始して3ヶ月程経過した。そして、楽天をはじめ、大手携帯ECモールや大手携帯ECサイトから、デコメールが送られてくる機会も増えてきた。これを「デコメールが増えてきたね」で納得しては、モバイルコマースでは勝つことはできない。

・ハデMail(ハデメール)
http://hademail.jp/

 大手が、デコメールを使い出したと言うことは、それは取りも直さず。ハデメールのコンバージョンレート(CVR:成約率)が高い、つまり効果があることの証なのだ。実際弊社のハデメールを利用している企業の中でも、当初の予想以上にモバイルコマースの反応が良いことからもそれが分かる。

 モバイルコマースで成功しているところは、成功のための経験則を持っている。逆に言えば、効果の出ないことはやっていない(あるいはすぐに止める)ということになる。

 たとえば、給料日の仕事終わりの時間帯にメールが来る。ピンポイントでその時間帯を狙ってくるのだが、ここ数ヶ月、コンスタンスにそのタイミングで配信されてくるので、CVRがよほど良いのだろうと推測している。

 なぜその時間帯なのか?なぜそのタイミングなのか?なぜその見せ方なのか?
大手モバイルメルマガを分析すれば、仮説が立てられる。その仮説を自社のメール戦術で実証していくことからまず始めるべきである。

(2)リピーターの確保は必須

 DMを配信していくこうしてリスト商売は母数が決め手となる。何万通、何十万通とDMを配信して、成果に結びつけるのだが、では、顧客リスト数が、5,000通に満たないところはどうするか?

 顧客単価を上げるにしても、高額商品はモバイルでは売れないので、究極的にはリピーターとして何回も買ってもらうしか道は無い。

 筆者が知っている携帯ECサイトのリピート率は、約1.9回を誇る。単純に考えれば、1人あたり約2回が購入していることになるのだが、もう少し深く考えてみる。たしかに平均すると約2回だが、1回しか購入しないと言う人が大体半数とすると、その他半数の人は平均3回購入していることになる。このリピート率の凄さがお分かりいただけただろうか?

 この携帯ECサイトでは、売れ筋の商品を「高校生・大学生でも帰るような5,000円前後に設定する」「代引きですぐに買えるようにする」などの工夫でこれだけのリピート率を叩き出しているのである。顧客数が少なくとも立派に戦える証と言えるだろう。

(3)ターゲット層に近いスタッフの意見を取り入れる

 (2)と絡んでくるのだが、リピート率を高めるためには、ターゲット層の心理を丁寧に読み解かなくてはならない。「衝動買い」や「ついで買い」を促すためにはどうすればいいのか?

 たとえば、Amazonではリコメンドエンジンが導入されていて、「この商品を買った人が他にこの商品を買ってます」とオススメ商品が提示される。それに釣られて「ついで買い」をした人もいるのではないだろうか。

 モバイルでこのような仕組みを入れているところは無い。大手携帯ECサイトで導入されているかもしれないし、近々その仕組みが簡単に利用できるようになるかもしれないが、今のところ無いと考えていい。

 前出の、リピート率1.9の携帯ECサイトはどうやっているか?
答えは簡単、手作業でオススメ商品をリストアップしているのである。今の季節だと、水着を買いたい人に対して、ダイエット商品やヌーブラ、カラーコンタクトレンズを勧めるのである。購買欲の連鎖を買う人の立場になって考えるのである。そのために、20代前半の女性スタッフを雇って、その心理状態や気になっているものをリサーチするし、企画や制作にも参画させている。モバイルメールは、究極の直感型マーケティングツールであることを忘れてはならない。

(4)モバイルメールはユーザーの喜怒哀楽を増幅する

 常に手の届く距離に置いてある携帯電話だからこそ、モバイルメールはすぐ読まれる確率が高い。これがPCメールとの大きな違いである。だからこそ、メールを配信するタイミングや内容には十分に気をつけなくてはならない。

 すぐ読まれる、という特性を活かして、筆者の元にもタイムセールの告知などがよく送られてくるが、中には、ユーザー心理をよく読めていないメールも多い。某家電量販店から、モバイルサイトでのタイムセールのお知らせが来た。

「タイムセールを13:00から開始します」

 しかし、そのメールが来たのが「13:04」なのである。当然、めぼしい商品は全部売り切れだった。タイムセールのお知らせなら、1時間前には配信を終わっているべきである。そこに買いたい商品があったかどうかは置いといて、その配慮の無さに怒りを覚えた。

 このようにモバイルメールは生活に密着しているものなので、ちょっとした配慮の無さや、無神経さが、そのままユーザーの怒りを買うことを忘れてはならない。逆に、ちょっとした配慮がユーザーの満足度に直結することもある。

(5)3ヶ月でモバイルマーケティングは変わる

 以上、モバイルコマースを勧めていく上で、気をつけるべきポイントを上げてきたが、これが3ヶ月後にはひっくり返っている可能性もある。端末自体の進化や新サービスの登場などの要因により、モバイルを取り巻く環境は日々変化しているのである。

 筆者の元には、1日に40~50のHTMLメールが届くので、その変化は日々実感している。ある大手携帯ECサイトから来るデコメールは頻繁に商品内容や見せ方が変わる。これは常に試行錯誤しているということであり、たしかに魅力的な見せ方に進化していることにあらためて気づかされる。

 努力すればモバイルコマースで必ず成功するわけではないが、成功している携帯ECサイトは全て努力していることを忘れてはいけない。

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