2007年08月09日
ファッション系ECサイト、冬の時代を越えて
柴田 幸一朗
ダイアモンドヘッド株式会社
はじめに ~ WEB FLASH編集部より
WEB FLASH Vol.28では、ファッションECサイト5サイト(STYLIFE、magaseek、ZOZO TOWN、SELECT SQUARE、ファッションウォーカー)をアイトラッキング分析し、その結果をECサイト構築のスペシャリストである柴田幸一朗氏に分析していただきました。直感的に欲しいアイテムを探すことができたサイトはどこか?楽しんでショッピングできたサイトはどこなのか?が明らかになっています。
・WEB FLASH vol28(2007年8月)
http://dragon.jp/publish/vol28.shtml
・アイトラッキング分析誌面イメージ
http://dragon.jp/landing/img/fashbig.gif
WEB FLASH Vol.28では、ECサイト分析に加え、ECサイトのトレンドについて柴田氏に総括コラムを寄稿いただきました。下記はそのコラムから一部抜粋しました。ECサイトのコンバージョンレートを上げたい方はぜひ参考にしてください。
●脚光を浴びる、ファッション系ECサイト
進歩著しいファッション系ECサイトですが、やはりその背景にはここ2、3年で、アパレル業界におけるECサイトの捉え方が変化してきたことが大きいと思われます。ECといえば「特価品」や「安売り」「ノンブランド品」と、価格ありきのサービスのイメージが強く、モノを売るというよりもブランドを売るという意識が強いアパレル業界ではWeb進出は消極的でした。
ファッション系アパレルメーカーのネットにおける売上は全体の2~3%に過ぎません。大抵のアパレルメーカーは自社店舗にお客さんを呼んでの対面販売が業務の柱ですので、Webに力を入れない→売上が伸びない→Webに予算がつかない、という悪循環だったのです。店舗ビジネスは長年のノウハウで数字が読みやすく、立地条件などのデータからコストと収益が読みやすい一方で、Webは売上規模が小さいこともあり、利益を読みにくく、その結果、Webの予算が承認されにくいというジレンマに陥っていました。
またWebに力を入れると、客足が遠のきリアルの売上を食ってしまうという危機感もあり、アパレル業界はIT化から完全に取り残されていたのも事実です。それがようやくWebとリアルは互いに補完し共存可能である、という理解が進み、またルイ・ヴィトンなどの服飾系の一流ブランドが、ECに参入してきたことから潮目が変わりました。
また実際に、ZOZO TOWNの成功もあり、徐々にECを受け入れる下地は出来てきたように思います。ZOZO TOWNにユナイテッドアローズが参入し、その後他のブランドも雪崩を打ったように続々と参入し、ユーザーが欲しいアイテム、欲しいブランドがちゃんと取り揃えているファッション系ECモールとして脚光を浴びることとなります。
●Webの可能性は地方から花開く
アパレルメーカーのWebへの新規参入はここ数年で本格化しただけに、まだまだ試行錯誤の段階です。たとえば、商品画像を3D的に自由に回転・拡大・縮小して閲覧できるようなシステムを導入したこともあります。立体で見せることで商品イメージを掴みやすくなると考えたのですが、ユーザーはむしろ大きなサイズの画像がたくさんある方を好みました。
また家電や書籍などのECサイトの場合、他のユーザーの意見を参考にしますが、服飾に関してはユーザーのレビューがそれほど盛り上がっていません。それよりは、「芸能人が着ていた」「有名人が勧めていた」といった情報の方が強く訴求するので、一ユーザーがレビューを書くよりも、実際の店舗の店長がオススメ品を紹介した方が効果的ではないかと思います。
東京ガールズコレクション(※女性向け携帯サイト「girlswalker.com」が主催するEC連動型ファッションイベント)では、ショーの模様をリアルタイムでチェックしながら、その場でモバイルサイトからモデルの着ている服を購入することができますが、それでも受注に結びつけるのは難しいようです。
このようにリアルとWebは根本的に異なり、リアルでの経験則がWebでは通用しません。ただし、矛盾しているように思われるかもしれませんが、リアルにおける接客マインドはWebでもやはり重要になってきます。
Webならでは手法を模索しつつ、しかしモニターの向こう側にいる消費者にはリアルの接客と同じように真摯に向き合うことが、CRMに繋がっていくと考えています。実際、ニッセンや千趣会といった通販大手のECサイトは、問い合わせの返信についての期限などの顧客対応のガイドラインをしっかりと定めたり、ユーザーとのやり取りの履歴を社内共有してCRMに繋げています。
Webでは消費者の顔が見えないこともあり、架空注文や大量注文といったイタズラ行為を心配しているアパレルメーカーもあるのですが、そのリスクは全くゼロではないものの、心配するほど多くはありません。それよりもいち早く参入し、ノウハウを蓄積していくことが得策です。
日本はファッション系EC分野ではまだまだ発展途上にあると思いますが、それでも盛り上がっているのは関東圏だけで、地方ではまだまだ浸透していません。ブランド品が買えない地方消費者ではなく、時間の都合などで店舗に行けない関東圏のユーザーが買っているのです。地域差が無くどこに住んでいる人でも購入できる、ということがECサイトのメリットであるにも関わらず、それがまだメリットとして認識されていません。
地方発のECサイトの動きが活発化することで、さらにファッション系ECサイトは盛り上がることは間違いありませんので、今後は地方のECサイトにも要注目です。
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