即づくしの僕たちって・・・ ~ シゴト・ススメル・チカラ(5)

2007年11月1日 | 広報・PR・イベント運営担当

2007年11月01日

即づくしの僕たちって・・・ ~ シゴト・ススメル・チカラ(5)

西野 公文
株式会社イー・エージェンシー

 つくづく「Web業界って短距離走」って思う今日この頃。
 ナニが短距離走って? 納期ですよ、納期。こいつが曲者で、未だに泣かされます。本当にひどいときは、大会本番の短距離走を続けざまに10本!なんて事も珍しくないので、そりゃあもう大変を通り越して死線が見えそう・・・みたいな泣き言さえ言いたくなります。

 そんな常日頃から”即”を求められながら、数年間Web業界でディレクションをやってきましたら、あら不思議。僕にもそもそもポイント(間違いの根本的な原因)があったんだと気付きました。今回はそんなお話です。

すぐやれ!すぐやれ!即納ディレクション

 Web業界に存在するあまたの案件の中で、「公開日が決まってない」ことはほとんどありません。誰かによって決められた「納期」、こやつがWeb ディレクターをいつも苦しめる厄介な存在です。特に納品直前ともなると、ディレクターは納期に間に合うかどうかで頭も胃も痛くなり、クライアントからの納品直前までの修正・変更指示をさばいていくだけで手一杯になりがちです。

 しかし考えてみてください。そんな時、結構な確率で随時修正体制を求めていませんか?随時修正体制って、言い換えたら「飛んで来る修正を順番に直す」ことですが、実はこの方法ひじょ~に非効率的なんです。

 みなさん、今一度、今までのディレクションを振り返ってみてください。

・同じページの違う箇所を何度も修正してた。
・修正作業中にデータの先祖がえりが発生した。
・修正している箇所のチェックに時間がかかり、公開時間に間に合わなかった。

こんな経験、1度や2度はないですか?
“即納”品を求める「即納ディレクション」、今回はここがそもそもポイントです。

どうせやるなら”即能”ディレクション

 上記で述べた「即納ディレクション」は、クライアントの要求を制作者へ横に流し、対応結果のみを確認すれば良いだけですのでディレクション業務としては比較的楽な部類に入ります。

 一方で、修正量が多くなったり、修正と更新が入り乱れたり、メール以外にも電話で直接指示を受けたり、といった状況にハマると、全ての指示に対するチェックを確認することに限界が来て、ヒューマンエラーが発生しがちになります。そんなときには真っ先に、能率を上げる”即能”ディレクションに切り替えてみましょう。能率を上げるには、まず土台となるフォーマット作りが欠かせません。これはエクセルなどで、
ささっと一覧性のあるものを作れば完了です。

 具体的な項目としては、

・修正項目  :テキスト更新or画像更新orFlash更新など作業内容を明確にする
・修正ページ :修正が必要なページ
・修正内容  :どこを、どう修正するのか
・素材    :素材は引き渡す必要があるもののみ、ダウンロードアドレスなどを
        書く)
・オーダー日時:先方からのオーダー日時
・対応サイン :対応者の名前記入欄
・修正確認  :担当ディレクターの確認記入欄

 これくらいあれば十分です。修正項の分量が少ないのであれば、これらをメールで直接やり取りしても良いでしょう。

 次に重要なのは、クライアントとの事前協議です。クライアント側の確認作業は総じて、見つかった修正を随時メールや電話で流してくることが多いのですが、それに常にお付き合いをしていることで、制作担当者はおうちに帰れず、公開するまでいつ来るとも知れない修正作業に徹夜で準備してなければいけません。

 そうした事態を避けるために、修正期間での対応方法を改善します。具体例で言うと、12:00・15:00・クライアント終業時などの大きな3つの定期連絡タイミングを設けて、上記時間までに修正指示のあった修正をそれぞれ半日程度の作業時間にてまとめて修正・報告するというやり方です。

仮に9:00~17:00の営業時間である制作会社がこの方法を採用すると、

9:00-12:00 制作者の修正対応待ち
12:00-13:00 新修正指示とりまとめ・対応結果連絡
14:00-15:00 制作者の修正対応待ち
15:00-16:00 新修正指示とりまとめ・対応結果連絡
16:00-17:00 制作者の修正対応待ち
17:00-18:00 新修正指示とりまとめ・対応結果連絡

という具合に適度に対応待ち(とはいえ稼動は減らないかも)が作れ、その間に修正期間中のプロジェクトにべったり張り付かなくても良くなります。これで、他のプロジェクトへ参加できるようになるかもしれません。

まとめ

 今回は、納品直前の修正期間を取り上げてみました。案件の規模や事情によって、今回の考え方は適さないかもしれません。ただ、日頃からちょっとしたことでも即能率を考えたディレクションをしているかそうでないかで、未来のお仕事が楽しめるか、苦しいかが変わってくるかもしれません。

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