2006年08月17日
「設計」の奥深さ(2)
木村祥一郎
株式会社イー・エージェンシー
当社の社内MLにて交わされた意見交換を題材にコラムとしてまとめた第2回です。できるだけそのままの熱をお伝えしたいのであまりキレイに編集をかけずお届けいたします。
文脈(コンテクスト)づくり
「設計」って、一種の「文脈(コンテクスト)づくり」だと思っています。
前回ご紹介した三井住友銀行様の例も、やはり文脈がしっかりと作りこまれているからこそ、本当の意味で使いやすい。
「文脈」もいろんなレベル感がありますが、
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・ユーザー行動全体の文脈(ざっくりいうとAISASなど)
・サイト全体としての文脈
・サイトコンテンツでの文脈
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設計においては、どのレベルについても抑えていかなければなりません。ここ1~2年の間で一般的なユーザビリティ論は語られ、表層的な問題はいろんなサイトで解決されましたけど、深層部分(本当の使いやすさを具体化する「設計」「文脈づくり」)はまだまだ世の中的にも未開拓部分だと認識しています。
一般的な設計手法のみを覚えることで、自分は設計できると思い込んでいる人も少なくないと思いますが、「文脈づくり」をしっかり行えば、まだまだ現状の様々なサイトは向上していけます。
「感想戦」をやってみる
では「文脈づくり」の設計ってどんな気付きが必要なのか?こういうのは実際の利用者になっていろんなサービスを使ってみるしかないです。実際に利用した、その後で、「感想戦」をやればいろんな発見がある。(「感想戦」というのは、実際何かの用事や目的でサービスを利用した後で、その時の自分の行動や、反応をふりかえり、それがどういう要因から引き起こされたのかなどを分析するという手法。)
本当に「利用者」になってみないと、わからないことが多い。サイトを「制作者」「運営者」の視点として見てるだけでは、そのサイトの良し悪しはほとんどわからない。
ユーザーがある目的を持って訪れる。その目的にどんなおもてなしをするのか、というのにも順番があるし、強弱の付け方もあるだろうし、タイミングもある。営業でもそうですよね。お客さんのところで商品説明するときに、すべての商品の良いところだけを一気にだーっと喋っても、お客さんにとっちゃなんのこっちゃわからない、ということだってある。先にお客さんから課題を聞いて、その課題にあわあせて、ポイントだけ語るとか、営業手法とかストーリーってありますよね。サイトにしてもサービスにしても同じことです。
また、「文脈づくり」ができてないのに、Ajaxや、リッチインターフェイス云々を言っても仕方ないんだろうと思ってます。もちろんそういうトレンドを追うことは重要ではあるけれど、でも利用者の側たったときに、それが必要であり、より使いやすいとか理解しやすいとか、そういうものがなければ、ただのまやかしになる。
語り方の1つの方法としてリッチインターフェイスってのはありえるのだろうけど、リッチインターフェイスありきではないだろう。
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