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卒業生と振り返るイー・エージェンシーの歴史 Vol.7 内野 明彦さん

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イー・エージェンシーは、1999年の創業からこれまで、多くの仲間に支えられてきました。仲間と一緒にいくつもの成功や失敗、その喜びや苦労を積み重ねて、今日まで成長してくることができました。そこで、過去に在籍していた人たちに当時を振り返ってもらい、そうした歴史の先に、今のイー・エージェンシーがあることを再認識しつつ、今後の活動に繋げていきたいと思っています。

第7回目は、現在のイー・エージェンシーの事業の柱である、データ活用支援事業の礎を作り上げた内野 明彦さんにお話しいただきました

元々はFacebookのライブ配信で、元在籍者をゲストに迎えて一緒にお酒を飲みながらざっくばらんにお話をする「少し早めのお疲れさん会」という企画ですので、皆さんもぜひリラックスしてご覧いただけると嬉しいです。また、動画の会話だけでは意図が分かりにくい部分もありますので、記事(テキスト)もぜひお読みください。

内野さんが果たした役割

大樹:「少し早めのお疲れさん会」の第7回目のゲストは、イー・エージェンシーのデータ事業の礎を築いた、内野 明彦さんにお越しいただきました。内野さんがうちにやって来たのは2009年くらいでしたよね。

内野:そうですね。イー・エージェンシーのグループ企業のコンフォート・マーケティング(※)でお世話になりました。

そこがクローズされてからは、2015年にフリーランスとして独立して、今に至ります。とはいえ、やっていることはコンフォート・マーケティング在籍時からあまり変わってなくて、お客様からお預かりしたデータを価値に変えるということを生業にしています。

(※株式会社コンフォート・マーケティング:イー・エージェンシーのグループ会社として2009年設立、アクセスログ解析ツールの開発・販売を行っていた)

甲斐大樹(左)、内野明彦さん(中央)、甲斐真樹(右)

甲斐:内野さんがコンフォート・マーケティングにいたときから、その後も活躍されるだろうな、と感じてました。

というのも、経営会議の時に、内野さんの視点が一番面白かったんですよ。業績が良いとか悪いとか数字の話もあるんですけど、データをどの角度から見るかっていう見方がすごく大事で、「内野さんがデータの仕事でお客さんから頼りにされる理由ってそういうことだろうな」とずっと思ってたんですよ。

僕も社外取締役をやってたりするんだけど、経営会議での一つの役割として、面白い視点を提示するというのもあって、まさしく内野さんがうちで果たしてくれていた役割なんですよ。だから、内野さんはコンサルで生きていくのに向いている人なんだなって。

内野:あの当時、コンフォート・マーケティングを一緒に作らせてもらいましたけど、イー・エージェンシーは長い歴史があって、そこに僕らが入ってきたのが若干異物感があったと思うんですが、事業に貢献するために、皆さんと違う切り口や視点を提示しようと思ったんでしょうね。

甲斐:それが経営の刺激になり、会社の第二の成長に繋がる、きっかけをいただきました

内野:懐かしいような、恥ずかしいような話になっていますけど(笑)。
あの時、そういう視点を僕も鍛えられましたね。みんなの中でアピールしなきゃいけないし、数字も出さないといけないという中で色々考えたものが、今の活動に繋がってるんじゃないかなって思います。

データ分析の移り変わり

甲斐:内野さんの発想の柔軟性みたいなものを当時から感じてて、今こそ、内野さんの時代になってきた気がします。

内野:僕が広告代理店にいた20年くらい前は、購買履歴だけしかデータが無かったんですが、その後Cookieによる行動データが乗っかってきました。ところが、それが今は使えなくなくなったので、仕事的に先祖返りしちゃってるんですよ。だから、購買履歴しか無かった時代を知っている人間が、経験値的に有利と言えるかもしれませんね。

甲斐:ある意味商売的には当たり前の世界に戻った感じで、消費者としては自分の買い物という行動を尊重してくれる付き合いができるようになってきたと感じます。

内野:最近お預かりするデータは大きく3種類あって、まずは購買履歴。購買という分かりやすい行動の結果です。次に行動データで、ウェブでタグを貼って取得したりアプリで取得できます。もう1個、最近たまに扱うのがリサーチやアンケートデータです。データに関わっててずっと感じているのが、「データ分析やってます」って言うと、データで全部解決できるみたいに捉えられるんですけど、僕はそんなことないと思ってて、やっぱりすぐ限界来るんですよ。

データを通して、消費者が困っている点や喜んでいる点を導き出したいわけです。それが分かれば、次のビジネスに繋げていけるんですけど、それが簡単に分かるかっていうと、そんなことないんですよね。「昔買っていたけど、最近買わない人がいます」とそこまではデータ分析で分かるんですけど、じゃあなんでその人が買わなくなったか?というのは、データを眺めてもなかなか分からない。

そこで、どうするか?となったときに、対面やZoomでインタビューして直接聞いちゃうんですよ。データをいくらこねくり回しても、結局一番奥の方には行けないわけですよ。それだったら、直接聞いてしまおうということですね。ただサンプル数が少ないから、そこで分かったことが全体に当てはまるのか、というとそうでもなかったりするわけです。だからミクロとマクロ両面からデータ分析する必要があります。

甲斐:経営でもそれは思うところがあって、たとえば財務諸表や営業シートみたいなものを見てても、意外にそこに答えが無いってこともまあまあ多いんです。そういう時は現場へ行ってみて、実際にお客さんと話してみます。

そうすると、データ上では明らかに事業としては終わってる感じだけど、お客さんに会ってみるとなんか意外にここから立ち上がってくるんじゃないか?みたいなこともあって、だから両方を見なきゃいけないんですよね。

内野:そうですね。一人の意見かもしれないっていうリスクもあるので、そこはやっぱり全体に戻って見直すってことが大事ですよね

データビジネス黎明期

甲斐:内野さんとコンフォート・マーケティングをやっていたとき、漠然とデータビジネスの方がいいんだろうな、とは思ってはいたんですけど、そこと元々やってたソリューションとどんなシナジーが生まれるのかちょっと分かんなかったんです。

それでもやらなきゃいけないってことで、レコメンドやメール配信をやってきて、アクセス解析で、あ!これだ!ってなったのは、やっぱり内野さんの仕事ぶり。

内野:僕自身は、間接効果みたいな感じで、会社に対する直接効果はあんまり顕在化してなかったんで、申し訳なかったんですけど。

甲斐:でも、それが今のうちの業態ですからね。

内野:じゃあ、その取っかかりを作ったってことで(笑)。あの時代がそういう転換期でしたからね。

大樹:内野さんに来てもらった時に、本当にウェブ制作ばかりやっていた中で、会社の方針としてデータビジネスをやっていくことになっているけれども、データがどう使えるのかっていう具体的なイメージが湧いてなくて、色んなアクセス解析使ってもどういうことか全然わからなかった。それを内野さんから、こういう見方をするんだよって、示してもらったので、データの見方がようやく分かったんです。

内野:当時、僕らが設計したり、UIを研究しながら改造していったアクセス解析ツールに対して、大樹さんが、すごく使いやすいですねって褒めてくれたんですよ。それが励みになって、そう言ってくれる人がいるなら頑張ろうって思いました。

甲斐:あのツールのダッシュボードは今も古くないよね。

内野:さっきの先祖返りじゃないですけど、見てる視点自体はそんなに変わるものではないので、それをいかに分かりやすく表現するかという観点でいうと王道ではありましたね。

ただ、分かりやすいデータだけを並べても判断がつかないので、ミクロとマクロの両面を併せ持つものを作りたかったんですけど、それはなかなか難しかったです。

ChatGPTで変わり得る未来

甲斐:最近ChatGPTが色んなところに入ってきてて、内野さんがやってる作業も、ChatGPTがある程度肩代わりしてくれるようになるんじゃないかな。データをどう見るかという視点だけは人間しかできないので、そういうところだけを内野さんがやるみたいなね。

人と会って発見する部分と、データに出てくる部分のふたつの側面があったら、データに出てくる部分は結構GPTは得意だと思う。ただ、GPTがある程度お利口な答えを出したとしても、それが必ずしも正解でもなくて、違った見方を常にアップデートしていかなきゃいけないので、その見方を追加するのが人の仕事になるんだろうね。

内野:たとえば小売店が持っている小売りの明細データをGPTに与えて、「どこから手を付けたらいいですか?」と聞いても、答えられないと思うんですよ。

ただ、「このデータセットは、昔は高頻度で購入してたけど最近は買ってない人たちのデータです。なぜ最近買わなくなったのですか?」って聞いたら、答えが返ってきそうですよね。データを価値に変える時、セグメントを作るのは施策側が有限だからです。ワンツーワンマーケティングと言っても、実際に1対1のマーケティングなんてできない。だからセグメントを作るんですけど、GPTだと1対1の接客ができちゃうんですよね。

GPTが、個々のお客様のことをちゃんと拾ってくれて、その匙加減も分かった上で、ワンツーワンの接客を実現すると、もう完全に僕の仕事無くなりますね。これはセグメンテーションもいらない、分析もいらない、お客さんとの1対1の最上の顧客体験が半自動で行われるってことですからね。そうなると、もう完全に新しい世界です。

内野さんの展望

甲斐:内野さんは今後どうしていきたいですか?

内野:フリーランスを10年やってきたんですけど、若干居心地の良い感じになってきていて、ちょっと楽しちゃってます。それで、ちょっとイカンなっていう感覚もあるので、場所か働き方を変えて、モードチェンジしていかないといけないなって自分がいます。

甲斐:僕も場所を変えるってのは、これから大事になるような気がするな。自分の働き方がマンネリ化していく中で、どうやってモード変えたらいいかなっていう時に、物理的に環境を変えるのはアリなんじゃないかな。

ワーケーションとか最近出てきていますけど、やっぱり理にかなっている気がするし。自分のペースで働けるようになってきてますけど、自分のペースを自分で壊すのが一番難しいから。

大樹:最後に動画を見ている皆さんにメッセージをお願いします。

内野:今日はこんな素敵な場所にお招きいただいてありがとうございました。こうやってお二人と話をすると、コンフォート・マーケティング時代を思い出して、あらためてお二人とご一緒できてよかったな、と思います。純粋に楽しかったですからね。そういう良い思い出が甦ってきました。ありがとうございました。

内野さん、ありがとうございました!



▼今回Facebookライブで対談を始めてみた実感を、甲斐がコラムにしていますので、ぜひご覧ください。

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