「設計」の奥深さ(1)

2006年8月7日 | 広報・PR・イベント運営担当

2006年08月07日

「設計」の奥深さ(1)

木村祥一郎
株式会社イー・エージェンシー

 当社の社内MLにて交わされた意見交換を題材にコラムとしてまとめてみました。できるだけそのままの熱をお伝えしたいのであまりキレイに編集をかけずお届けいたします。

見せ方、ストーリーすべてが「設計」

 「設計」はまだまだ奥深く、謎めかしい。なんどやってもそう思う。

 設計をたんに情報を整理して、グループ化して、そこにわかりやすいラベル貼り付けて…. というレベルで考えたりグローバルメニューやローカルメニューの構成を考えたり、ということだと思ってる人は、視野をさらに広げて考えて欲しい。

 設計には、こういった情報整理の側面やそれに付随するユーザビリティへの配慮みたいなことだけでなく、情報そのものをどのような切り口で、どのようなストーリーで見せるのか、といったことだって入ってくる。これは「編集」の領域と近い作業かもしれない。

 地味だけどすごく大事なところでしょう。

 で、こういうところは、サイトのうわべだけを、制作者の視点から見ていただけでは実はよくわからない。実際の利用者になって使ってても、それがあまりにも自然であれば意識されない。(意識されないほうがもちろん良い)

 例えば、 三井住友銀行様のOne’s Plus+とか。

 すごく良くできてるなぁと思うんですが、うわべだけ見てると、One’s Plus+というサービスを整理して、構築しただけのように見える。イラストがかわいいとか、リンクがわかりやすいとか、そのあたりもうわべだけ。

 One’s Plus+のトップでは、One’s Plus+のサービス概要になってるわけだけど、サービス概要を、ただサービス概要として整理しているのではない。「お得」「便利」というのを、暗に今までの、あるいは他社の総合口座との比較で語っている。

 「ATM手数料無料」というポイントをどう語っているのか?

http://www.smbc.co.jp/kojin/sougou/plus/atm.html

 仕事に夢中になっていたA子さん。ATMに行かなければと思いながらも気が付いたら18時過ぎ。またATM時間外手数料が・・・

 というストーリーに、「でも大丈夫」で答え。
 そして答えの詳細が語られる。

 この見せ方とか、ストーリーもすべて「設計」なんだろうと思う。実際利用者となって使ってみると、こういう見せ方がとても自然で意識せずに使えることがわかる。

http://www.smbc.co.jp/kojin/sougou/plus/point.html

 ポイントが貯まるということを伝えてるだけだけど、最初の「答え」の提示から、「ポイントためるとどうなるの?」という順番はとても自然だし、すんなり入っていける。

 こういう見せ方とか切り口というのは、当たり前のようだけど、実は当たり前ではない。普通にサイトをつくると、情報が入る場所が用意されて、そこにただその情報が掲載されるだけになる。

差をつけるプロの仕事とは

 情報の整理レベルはどこもサイトも上がってきてるし、見た目も統一感がでてきてはいる。しかし本当の意味での「設計」はできてないんじゃないかと感じるサイトもまだまだ多いですね。

 最近はオーサリングツールとかの機能もあがったし、美しいテンプレートも豊富に出回るようになったので、それっぽいサイトってどこでもつくれるようになってるんですよね。リキッドデザインものなかは、パーツの統一感とか、空白の取り方ととか、カラースキームとかで、それなりに「ちゃんとした」サイトができる。

 だから、そういうところで「差」なんてつかない。というかそんなところで勝負してたってダメで、もっと深いところまで踏み込んで考えられるかってところじゃないかと思う。もちろん、それは、そうすることで「結果」「成果」が何倍にもなるというところでやるわけだけど。

 素人がぱっと見にはわからないけど、利用者にも意識はされないけれど、実際に利用されたら、全然違う印象を与える、効果につながる。こういうのってプロっぽい。プロの仕事という感じがする。

 そういえば、ディズニーランドは、いろいろなところで良くできたテーマパークだと話題になるけど、あそこの中にある家とか、いろんなものってのは、入館者が気づかない程度に、普段の世界のものより若干小さくつくってあるらしいね。利用者は、意識はしないけど、自分が少し大きくなったような感覚を持ったり、そのことがリラックスだとか、気持ちの良さだとか、そういうものにつながったりするらしいけど。

 そういうのも「設計」だと。

 (2)につづく・・・

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