シゴト・ススメル・チカラ~あるWebディレクターの考えるこのお仕事って?~ 第2回 自分がクライアントだったら・・・

2005年11月17日 | 広報・PR・イベント運営担当

2005年11月17日

シゴト・ススメル・チカラ~あるWebディレクターの考えるこのお仕事って?~ 第2回 自分がクライアントだったら・・・

西野 公文
株式会社イー・エージェンシー

タクシー乗車から思うそもそもポイント

 タクシーにて移動をするとき「今日は寒いですね~」とか「雨は嫌ですねぇ」と運転手にひとことだけ声をかけてます。誰かがいるとオソルオソル声かけちゃう性分なんです。

 といっても、相手あってのことなので当然ながら「そうですね」で終わっちゃう運転手さんもいたりするんですが、その後沈黙が苦しいのです。
「なんで金払って乗ってるこっちが気ぃつかわなあかんねん!」と、ベタベタ関西人っぽくムッとしちゃうんですよね。

 だからといって、矢継ぎ早にトークされるもイヤなんです。僕は京都在住なので俗に「観光タクシー」と言われる、観光案内が得意な運転手の車に乗ることがあります。これが曲者で、ひとこえ声をかけるだけでここぞとばかりに「趣味で写真やってますねん。これこの前行った紅葉の名所!ぜひ案内させてもらいたいわ~」と、ご丁寧に京都在住の僕にアルバムを開きながら観光を勧めてくれるなんてことも少なくありません。「こっちは普段着だけど仕事中で、移動中に考え事してるの!」ってタイミングだと、もうどうにもモヤモヤ。

 このタクシーでの対応がまさしく、第1回の「そもそもポイント」として挙げた、
「必要最低限対応」と「必要親切丁寧対応」のわかりやすい例なのです。

シゴト・ススメル・チカラ~あるWebディレクターの考えるこのお仕事って?~ 第1回 「そもそもポイント」を意識しよう! | ブログ | 株式会社イー・エージェンシー
https://www.e-agency.co.jp/column/000090.html

(第1回 「そもそもポイント」を意識しよう! )

嫌われる運転手にならないように

前段のタクシー運転手を僕のディレクション業務にあてはめて考えた時、正直ゾッとしました。僕も同じようなダメダメ対応をしてたかと思ったのです。

案件を運転中に、安全運転ばかり気にするがあまり大切なお客様の声に対して「いけますよ」「無理ですね」と素っ気無く答えてみたりすること然り。新しいWebアーキテクトを知っちゃって、相手構わずオススメしちゃったり。

優秀な運転手なら、「今日は寒いね~」という声に対して「そうですねぇ。なんでも明日は雪らしいですよ」とか「そうですか?僕は北国育ちなんでそう感じないんですよ」というように、会話を広げられるチカラを持ってるんですね。

クライアントとの会話を想像してみると、「もうすぐWindows Vista出るけど、うちのサイトは新ブラウザ対応できるかな~?」という声に「そうですね。なんでも今までのブラウザとは全く違うらしいですねぇ。ページ修正対応させるくらいなら、新機能に対応したリニューアルもアリじゃないですか?」と答えられるくらいのチカラは出したいものです。

会話で応用!いつでも使えるお断りのコツ

学生時代、とあるパソコンメーカーでカスタマーサポートとして働いていた頃、お客様を怒らせないお断り法を習いました。

「Yes,But」法と(勝手に)命名します。

クライアントとサービス提供者の関係はイコールではないことがほとんどです。最初のタクシー事例でも「何で金払って乗ってるこっちが黙って気ぃ使わなあかんねん!」
と僕が思ったのがまさしく典型例で、金出すほうが強いと思いがちです。こういう一方的な関係は、決して良くないんですけどね。

あまり親密でないお客様に無理を言われた時、たとえ経験測で「ムリ!」と分かっていても、それをダイレクトに伝えないほうがいいのです。

「3日で1,000ページのサイトコーディングってできる?」と依頼された際に、

・対応1:「常識的に考えて無理ですよ!」と答える

・対応2:「そうですねぇ。やれる可能性は検討してみます。しかしながら、品質
      管理やケアレスミスを抑えるという弊社の業務プロセスは踏めないの
      で、難しいと思います。」

もしあなたがクライアントだったら、どっちの対応が納得できますか?

ムリを言ってくるクライアントは「相談したい」心理なのですから、依頼内容を理解して、それを受け入れた上でそれから可否判断を心がけるといいというコツでした。

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